マレーシアではCOVID-19の感染症の拡大を抑えるため、2020年からMCO(移動制限命令)を発動し様々な活動の制限を地域ごとに行ってきました。その後ワクチンが使用できるようになったことに伴い、NRP(国家回復計画)と呼ばれる4段階の出口戦略を発表しました。
そしていよいよ2022年4月1日から「エンデミックへの移行フェーズ」が始まり、国境の再開やSOPの簡略化を目玉とした新たなフェーズが始まりました。
エンデミックへの移行フェーズでは、「施設管理者 🧕🏼」、「従業員 👷🏼♂️」、「個人 👨👩👧👦」の3つのグループのそれぞれの責任が明記されています。とりあえずは、SOPの原本を日本語でざっくり要約してみたいと思います。
概要
個人または企業などの法人がSOPに違反した場合、罰金や禁固刑など厳しい罰則が引き続き科される場合があります。
感染が局所的に拡大した場合、政府はその地域により厳しい行動制限を課す場合があります。これをEMCOを呼び、EMCOに指定された地域では、EMCO用のSOPが適用されます。
全ての活動が許可されます。ただし、以下の活動や業種に関しては関係省庁の通達に従う必要があります。
- 交通用具の利用と移動
- 教育施設と養護施設
- 小売店、飲食業
- 室内での作業
- 屋外での作業
- イベント、集会の開催、エンターテイメントや観光業
- ホテルやその他の宿泊施設
- 宗教の礼拝、結婚式、葬式
- スポーツ、レクリエーション、レジャーとそのための施設
- ナイトクラブ (5/15より許可)
- ナイトクラブ (5/14まで禁止)
一般的なSOP
📱 入口でのチェックイン
MySejahteraでのQRコードのスキャンは不要です。ただしリスクステータスが「High Risk / Risiko Tinggi」「HSO (隔離命令中)」の場合は入場できません。
😷 フェイスマスクの着用

屋外ではマスクの着用は義務化されていません。ただし、混雑している場所 (各種バザーやスタジアム) にいる場合や、COVID-19の症状が出ているとき、感染リスクの高い人と接触する場合にはマスク着用が推奨されます。
屋内 (公共交通機関やGRABなどのeハイヤーの利用時を含む) では引き続きマスクの着用が必要です。ただし以下の場合は例外です。
- 自宅、ホテルの部屋、宿泊先の部屋、その他の公共の場所で、他の人と接触しない場合
- 個人のワークスペース
- スポーツ、レクリエーション、レジャーなどを行っている時 (アクティビティ終了後すぐにマスクを着用すること)
- 飲食中
- 歌、ダンス、演劇、講演などのパフォーマンス中
- 5歳以下の子供
- 特別な事情でマスクの着用ができない場合 (脳性麻痺や自閉症など)
- 呼吸器の障害がある場合 (ただし、医師による診断書が必要)
🤼♂️ ソーシャルディスタンス
ソーシャルディスタンスに関する規定は無くなりました。しかし感染対策の観点から、ソーシャルディスタンスの確保は推奨されます。
🌪 施設内の換気と手指の消毒

施設管理者は、建物内の換気を十分に行える設備や方法を準備する必要があります。また、手洗いスペースやハンドサニタイザーの準備なども行います。また、建物内の清掃を少なくとも1日1度行い、多くの人が触る場所などを重点的に清掃します。また清掃の記録は当局の監査で提示できるようにしておきます。
🦠 COVID-19の検査
保健省の定める「Strategi Pengujian COVID-19 Kebangsaan (COVID-19検査戦略)」に基づいて検査を実施し、その結果をMySejahteraアプリに入力します。陽性になった場合は保健省の指示に従って隔離を行います。
🛩 外国からの渡航
陸海空のいずれの方法かを問わず、入国者はMySejahteraアプリのトラベルカードを表示できるようにしておく必要があります。そのために、ワクチン接種証明書の提出や出発前質問票の記入などをアプリ経由で事前に行っておきます。
海外旅行保険の加入や出発前と到着時のCOVID-19検査は不要です。

その他の規定
💉 ワクチン接種について
ワクチン接種完了 (Fully Vaccinated) となる基準は以下の通りです。

ワクチン接種ステータスによる活動の可否はありませんが、ワクチン接種未完了の場合は、マレーシアに入国する場合に出発前と到着時のCOVID-19検査や隔離が必要です。