この記事内には、ご紹介する商品を閲覧・購入できるように広告リンクを設置しています。気になった商品やサービスがありましたら、ぜひリンク先をチェックしてみてください。
ヒンズー教の奇祭とも呼ばれるタイプーサムのお祭りは、タミル人の多いマレーシアでは、いくつかの州で休日となります。
タイプーサムは、「タイ」と「プーサム」という2つの言葉が語源となっています。「タイ」はヒンズー暦の月の名前で、「プーサム」はタミル語の星の名前です。
ヒンズー教のタミル人が多く住む国々で祝われますが、ヒンズー教発祥のインドでは、祭りの時の苦行が危険を伴うため、タイプーサムの祝いが禁止されています。それでも、マレーシアやシンガポールでは今でも祝われています。
タイプーサムってどんなお祭り?
ヒンズー教の大きなお祭りの1つで、美や力を象徴する軍神ムルガン神 (またはスブラマニヤ神とも呼ぶ) に祝福を求め、感謝を捧げ、懺悔をするお祭りです。
ヒンズー教徒は、この3日間の祭りに向けて断食や禁欲を行い、ベジタリアン食を取ることによって体を清めます。祭りの当日には、サフラン色の衣装を見にまとい、ミルクポット (Paal Kudam) を頭に乗せたり、カバディと呼ばれる神輿を担いだりして寺院へ参拝します。
タイプーサムはいつ祝われるの?
タイプーサムは、ヒンズー暦のタイの月(1月か2月)の満月の日に設定されています。ヒンズー暦に従うので、私たちが使うカレンダーでは毎年日付が変わります。
タイプーサムは中国正月と近い日程で祝われることが多く、神輿を担ぐ行事中に、中国正月の爆竹が近くで鳴り響くってこともあって、マレーシアならではの異文化の「ロジャッ」を感じることができます。
タイプーサムではどんな行事が行われるの?
マレー半島の各地のヒンズー教寺院でタイプーサムが祝われます。最も大規模にお祝いされるのはKLで、100万人以上のヒンズー教徒と観光客が集まります。
タイプーサムの前日には、KLの中心部のチャイナタウンの近くに位置するスリ・マハ・マリアマン寺院 (Sri Mahamariaman) に信者が集まります。ムルガン神を祀るの山車の近くで、大勢の人がココナッツを盛大に地面に叩きつけて割り始めます。これには神様が通る道を清める意味があるのだとか。
深夜になるとさらに人が増え賑やかになっていきます。そしてスリ・マハ・マリアマン寺院からムルガン神が祀られているKL郊外のバトゥ・ケーブまで約15kmの道のりを大勢の人が夜通し行進します。
行進する人々の中には、タイプーサムの前から修行を行ってきた人たちが体じゅうに針や鉄製のフックを刺し、カバディと呼ばれる神輿を担ぐ様子を目にできます。こうした厳しい修行を行った人たちは、炭火の上を歩いたりする場合もあります。
バトゥケーブに近づくと、信者たちはトランス状態に入り、さらに苦行を行う人々が増えていきます。祭りのクライマックスとして、洞窟の入り口までの272段の階段を上り本堂で礼拝を行います。
タイプーサムはヒンズー教徒の2大祭りの1つ
なかなか強烈な見た目のお祭りですが、タイプーサムはヒンズー教の数あるお祭りの中でも特に大規模に祝われるお祭りです。
興味のある方は、お祭り当日にKLに足を運んでみると良いかもしれませんが、かなりの人数が集まりますので、スリやひったくりを含め、周りに注意しながら参加する必要があります。特にお子さん持ちの方はお気をつけください。