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マレーシアでも盛大に祝われる中国正月 (春節)

日本でも「春節」という言葉をよく耳にするようになりました。中国から大量の観光客が押し寄せる、1年で最も観光地が賑わう時期としてもおなじみです。

マレーシアでは「チャイニーズ・ニューイヤー」と呼ばれることが多いです。マレー語では「Tahun baru Cina (タフンバル・チナ)」と呼びます。

マレーシアには華人 (華僑) が多いため、もちろん中国正月 (春節) は毎年盛大に祝われています。中国正月の1日目と2日目が休日と設定されています。学校のお休みは1週間ほど設定され、会社によっては、長いところでは10日くらい休みになる会社もあります。そうでなくても、華人の従業員は帰省のために長期の有給休暇を取って、しばらく仕事に復帰しない人も…。お祭りムードが続きます。

中国正月の大晦日

中国正月の大晦日の大切な行事はリユニオンディナーです。数世代にわたる家族が円卓を囲んで、一緒に夕食を食べます。このリユニオンディナーのために実家に帰ることは、華人たちの間では特に大切なこととされています。

大晦日のリユニオンディナーのための料理
リユニオンディナーの円卓は食べ物でいっぱい!

円卓の上には大量のおかずが並び、伝統的な縁起の良い料理もたくさん並びます。

深夜12時になると…

日付が変わり中国正月になると、爆竹を鳴らし、打ち上げ花火を上げます。大きな音を出すことで、悪霊をびっくりさせて追い出し、新年の安全を願うという意味があります。

マレーシアの中国正月で鳴らされる爆竹
爆竹や花火の煙はある意味公害

爆竹と花火の音はまるで戦争が始まったかのような爆音で、町中が煙に包まれます。また、爆竹が爆発して散乱する赤い巻紙は、片付けると縁起が悪いとされていて、自然になくなるまで放置されます。

地面に散乱した爆竹の巻紙
散乱した爆竹の巻紙を掃除するのはタブー

日本では打ち上げ花火といえば、川や広場など広々とした場所であげますが、こちらでは華人の多い住宅街では、家の玄関で大量の爆竹を鳴らしたり、家の前の道路で大きな打ち上げ花火をあげたりします。

マレーシアの住宅街のあちこちで上がる打ち上げ花火
住宅地のあちこちで上がる打ち上げ花火

アンパオ (紅包)

いわゆるお年玉のことで、縁起の良いとされる赤いポチ袋にお金を入れて配ったり、赤い袋に入ったみかんを配ったりします。親戚の子供たちだけでなく、スーパーやガソリンスタンドの店員さんや、ゴミ回収に来る清掃員たちにもアンパオを配ることもあります。

中国正月ようのお年玉
赤いポチ袋にお金を包むかみかんをお年玉として配る

中国正月中は、通常数日に1度しか家庭ゴミの回収に来ないような地域でも、アンパオ目当てに毎日回収に来ることがありますwww。華人の家の前ではわざとゆっくりゴミ収集車を走らせている姿を見かけると、つい笑ってしまいます。

イーサン (魚生)

マレーシアとシンガポールだけで食されると言われる「イーサン (魚生)」は、中国正月の大事な行事の1つです。

イーサンと呼ばれる中国正月独特の料理
これが魚生(イーサン)

イーサンはサラダの一種で、刺身、人参、大根、キュウリ、レタス、ガリ、ポメロ、ピーナッツ、ゴマ、五香粉、コショウ、ごま油、ライムといった材料が使われますが、それぞれの食材に意味があるとのことです。

イーサンは皆んなでかき混ぜて食べます
机が汚れる?それが良いそうです…

イーサンは、みんなで美味しく食べるというよりも、食材をお箸でできるだけ高いところまでつかみ上げ、縁起の良い言葉を大声で言いながら混ぜ合わせます。この時に具材が机の上に散らかってしまうことなんかお構いなしです。

獅子舞 (チャゴメのライオンダンス)

新年から数えて15日目がチャゴメの日とされ、中国正月の終わりの行事となります。

獅子舞は中国が起源だと思っていましたが、実はインドから中国へ渡ったようです。その後中国から朝鮮半島へ、そして日本列島にも伝来されることとなりました。

獅子舞でライオンが用いられる理由ですが、その昔インドでは遊牧民がライオンを崇拝の対象としてあがめていました。そのライオンを偶像化し、そしてそれを仮面舞踏の形へと変化させて今に至ります。

鮮やかな色が目を引く獅子舞
中国正月の終わりを告げるチャゴメ

ちなみに、獅子舞の意義は、魔除け、悪魔払い、疫病退治など。人の頭を噛むパフォーマンスも、人に取り付いた邪気を食べてしまう、という意味があるようです。

マレーシアの獅子舞も毎年盛大に行われます。獅子舞を踊るのは地元の若者たちです。中国正月の何週間も前から近くのお寺で練習を重ねます。

地域によって差はあるものの、中華系住民が集まっている住宅街やオフィス街、工場街、お店など、様々な場所で獅子舞を見かけます。平日の朝8時頃からドンドコジャンジャンとにぎやかに獅子舞と大太鼓、パフォーマンスをする若者達を大勢乗せたトラックが走り回ります。

街の若者たちで獅子舞隊が結成される
チャゴメには獅子舞隊が街を忙しく走り回ります

獅子舞チームが来た時にお金を払うと、額に応じた「盛大さ」のパフォーマンスを披露してくれます。もちろん、たくさん寄付をすると、それだけ長く、賑やかな獅子舞を踊ってくれます。また、個人的にお金を払って家やお店に来てもらうこともできるため、アパートメントやコンドミニアムなどセキュリティー付きの建物内に入ってくることもよくあります。日本の獅子舞と違ってすごい騒音なので、驚かないように気をつけてください。

こんな感じで、マレーシアの中国正月は騒がしく15日間続きます。華人文化目線で見る中国正月中のしきたりや行事については、マレーシア在住のかおりさんのブログに詳しく説明されています。

マレーシアの中国正月の街の雰囲気

旧暦に基づいて中国正月の日付が決まるため、1月や2月ごろに中国正月が祝われますが、前年のクリスマスが終わったら、街中は中国正月に向けて活気を帯び始めます。

町中に飾られる赤い提灯
中国正月の赤い提灯

マレーシアでも中国正月の前には、街も家も正月一色に染まっていきます。店内で流れている曲は中国正月の音楽ばかりです。中国独特の「トイン♪ トイン♪」や「どんちゃん♪どんちゃん♪」といった音色の銅鑼の音が響く音楽に「ご〜んし、ご〜んし…(中国正月の挨拶)」という歌詞が付いて、心も頭も正月ムードにに洗脳されていきます。

中国正月まえの飾り付けセール
縁起がいいとされる赤い飾り付けがセールになります

ショッピングセンターの吹き抜けが真っ赤に染まったり、中国正月の飾り付けに使う真っ赤な提灯などの商品の大セールが行われたり、もうそれはそれはお祭りムードになります。雑貨屋さんの店外のスペースも、ほぼ中国正月用の飾りや雑貨で埋め尽くされています。それにしても、ほんと真っ赤になります。黄色のパイナップル、ゴールドを使った雑貨も多数ありますが。

マレーシアの中国正月の時の注意点

観光でマレーシアに来る方、マレーシア在住の方の両方に中国正月の影響があります。例えば、中国正月は帰省ラッシュが発生します。都市部から田舎に帰る人もいますし、逆に田舎から都市部へ観光旅行に出かける人も。また、シンガポール、ブルネイ、台湾、中国、香港など海外から観光客がどっと押し寄せてくることもあります。という訳でクアラルンプールやその他都市部はいつもとは違う雰囲気になり、段取りや計画が狂う可能性がありますので注意が必要です。飛行機などの値段も高くなるのもこの時期です。

中国正月前の大渋滞に注意
中国正月の前日は陸・海・空は大渋滞

また、中国正月期間中は、中華系のお店やレストランは閉まってしまうことが多く、買い物に支障が出る場合があります。そのため、できれば日用品や食料品など必要な買い物は事前に済ませておく方が安心です。ただし、大きなショッピングセンターなどは、休みに関係なく営業する必要があるとのことで、開いているため、都会部での生活は随分便利になりました。

夜中のド派手な爆竹と打ち上げ花火を体験したい方は、ぜひ大晦日には華人の多い住宅街へ出向いてみてください。きっと後悔することになると思いますwww。