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マレー語⇄日本語のグーグル翻訳、正確さを検証してみた

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ここ数年、グーグル翻訳の性能が上がっていると話題になっています。実際、英語⇄日本語で試したところ、ひと昔前のようなヘンテコリンな訳ではなくなってきています。

という訳で、今回はこのグーグル翻訳がマレー語⇄日本語で使い物になるのか、検証してみました。

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グーグル翻訳

まずは、グーグル翻訳について少しご説明。

グーグル翻訳とは、いわゆる「機械翻訳」です。人の手で翻訳した「ヒューマントランスレーション」と比較すると、精度が低い、使えない、と言われてきました。

ところが、ここ最近格段に精度が上がり、翻訳者たちの間でも「とりあえず原文をグーグル翻訳にかけてから手直しする」という人が現れるほどに。

英語では特に精度の向上が顕著なようですね。実際試したところ、確かに不自然な訳文が減っているという印象です。

では、早速マレー語ではどうなのか検証してみたいと思います。

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日本語→マレー語をグーグル翻訳してみたら

単語変換

まずは、単語レベルでの翻訳から始めてみます。

身近なところで…まずは「時計」からいきましょう。

マレー語で出てきた訳は「 Tonton (トントン) 」。??トントン?

私の知っているトントンは「観る」という意味です。「 Tonton TV ( テレビを観る ) 」「 Tonton Wayang ( 映画を観る ) 」のような用法。

という訳で「時計」のグーグル翻訳は不正確ですね。

次は「財布」で試してみましょう。

マレー語で「 Wallet ( ウォレット ) 」と出てきました。これはもはや、マレー語ですらないですね。完全に英語デス、英語。ちなみに、マレー語で「財布」のことは「 Dompet ( ドンペッ ) 」です。

気を取り直して、今度はカタカナを試してみたいと思います。念のためにマレーシアでもメジャーなフルーツ「バナナ」を選んでみました。これはいけるんじゃないかな。

「 Pisang ( ピサン ) 」!!ついにやりました!合ってます!マレー語でバナナのことは「ピサン」といいます。カタカナでもちゃんと変換できました。

次は、マレーシアではほとんどお目にかからないフルーツを入れてみましょう。「桃」をチョイスしました。

あらら、やっぱりダメですね。英語に変換されて出てきました。

じゃあもっと一般的?なのはどうか。「人間」でいってみましょう。

おおお、ちゃんと変換されました。合ってます。マレー語で人間のことを「 Manusia ( マヌシア ) 」といいます。

それなら「猿」もいけるか?

いけました!猿はマレー語で「 Monyet ( モニェッ ) 」です。

こうしてみてみると、正解率は五分五分といったところでしょうか。まだまだ、信頼に価する翻訳とは言えないですね。

動詞だとどうなるか?

では、次に日本語→マレー語の動詞の翻訳を試してみたいと思います。

これはちゃんと出てきて欲しい、必須の動詞「食べる」。

「 Untuk makan ( ウントゥック マカン ) 」と出てきましたね。ん〜、微妙。なぜ「 Untuk 」を付けた??

「 makan 」が正解なんです。マカンだけで十分食べる、という意味を成します。惜しいですね…。

でも知らない人がこの訳を見たら、「食べる」という動詞は「 Untuk makan 」と覚えちゃいますよね。となると不正解。微妙な結果で残念です。

次は、「寝る」を変換してみたいと思います。

お、これはいい感じですよ。「 Pergi ke katil ( プルギ ク カティル ) 」つまり「ベットに行く」という意味です。意味は伝わりますね。というか、完全に英語の「 Go to bed 」から訳してる??

意味は通じますが、実はマレー語で「寝る」自体は「 Tidur ( ティドー ) 」と言います。わざわざ「 pergi ke katil 」という人は聞いたことがないですね。

という訳で、意味は通じるけど厳密には不正解。残念。

次は、「見る」を訳してみましょう。

ああ、これもまた「 Untuk melihat ( ウントゥッ メリハット ) 」となってますね。なぜか「Untuk」がご丁寧についてる…。

「見る」と言いたいときは「 melihat 」もしくは「 lihat 」だけで十分なんです。という訳で、半分正解、半分不正解です。

最後にもう一つだけ、「触る」を変換してみます。

ついに、ついに大正解が出てきました!「触る」はマレー語で「 Menyentuh ( メニェントッ ) 」もしくは「 sentuh ( セントッ ) 」です。意外な動詞で正解が出ましたね。

こうしてグーグル翻訳でマレー語動詞をいくつか検証してみても、合ってるような合ってないような、これまた微妙な結果となりました。

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文章だとどうなるか?

では、最後に日本語→マレー語の文章だとどうなるのか、検証してみたいと思います。

期待を込めて、ベーシックそうな文書から始めてみます。「今日は天気がいいです」はどうなるでしょうか。

おおお、来ました!合ってます!「 Cuaca bagus hari ini. ( チュアチャ バグース ハリ イニ ) 」。これはもはや完璧なマレー語の文章です。素晴らしい。

では、次々に試してみましょう。「お元気ですか?」これは難なくいけるでしょう。

あらら。。なんですかこれは、全く意味が違う。「 Bagaimana anda melakukannya? ( バガイマナ アンダ メラクカンニャ ) 」は日本語でいうと「どういう風にやったの?」みたいな感じでしょうか。方法を聞かれてる印象です。お元気ですか?とはなんの関係もなくなってしまいました。

次は、「次の休みはいつですか?」を翻訳してみます。

うーん、さっぱり分からん訳になってしまいました。「Bilakah hari seterusnya?」の意味は「次の日はいつですか?」です。「休み」という単語が通じなかったのでしょうか?

最後に、「マレーシアの食事は美味しいです」と入れてみます。どうかな?いけるかな?

いけました!十分通じます。「 Makanan malaysia lazat. ( マカナン マレーシア ラザッ ) 」。「 lazat 」が「美味しい」の意味です。

ただし、意味は分かるのですが、果たして日常的に使っている言葉かな?私なら、「 Makanan malaysia sedap ( マカナン マレーシア スダッ ) 」とか、「 enak ( エナッ ) 」の方を使うと思うんです。なぜこの翻訳があえて「 lazat 」を選んだのかは不明です。

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マレー語→日本語の翻訳

では、気を取り直して、マレー語から日本語への翻訳を試してみることにしましょう。もしかすると、日本語→マレー語よりも精度がいいかもしれません。

単語変換

「 air ( アイー ) 」と入れるとちゃんと「水」と出てきました。バッチリです。

「 sungai ( スンガイ ) 」と入れると、「川」が出てきました。合ってます。

どんどん行きます。次は「 kedai ( クダイ ) 」。そう、「ショップ」または「お店」のことです。合ってますね。

最後は果物も。「 epal ( エパル ) 」と入れると、ちゃんと「りんご」が出てきました。

マレー語から日本語への単語変換はそこそこいけそうですね。

動詞ならどうか?

では、動詞もみていきましょう。

まずは、「 bermain ( バルマイン ) 」。「遊ぶ」と出てきましたね。合ってます。

次は「 membaca ( メンバチャ ) 」。これは「読む」という意味です。合ってます。

どんどん行きましょう。「 makan ( マカン ) 」はどうなるでしょうか?「食べる」と出てきました。これも合ってます。

最後に「 belajar ( ブラジャー ) 」と入れてみます。すると、「学習」と出てきました。惜しい、より正確には「学ぶ」とか「勉強する」ですね。

でも、全体的には大体合っている印象でした。悪くないですね。

文章ならどうなるか?

では、文章にしたらどうなるでしょうか?期待値が上がります。

まずは、「 dari pukul berapa mulai kerja ( ダリ プクル ブラパ バルムラ クルジャ ) 」と入れてみました。「仕事は何時から始まりますか?」という意味の文章です。

グーグル翻訳では、「仕事はいつから始まるのですか?」と出てきました。いい線いってますね。ただ、「何時から」というのが「いつから」になっていました。まあ、通じないことはないか。

お次は「 pukul berapa sekarang? ( プクル ブラパ スカラン ) 」。

合ってます!完璧!さすがに、「何時ですか?」が出てこないと終わりだな。。と思ってましたが、ちゃんと出てきてホッとしました。

次は、「 baju kamu itu sangat cantik ( バジュ カム イトゥ サンガッ チャンテッ ) 」。「その服すごくかわいいですね。」という意味なんですが。。。グーグル様はどう訳してこられるか。。。

「あなたの服はとても美しいです。」となってしまいました。確かに、服を褒めていることは伝わるし、意味が全く通じないことはないのですが。でも、服が美しい、とは言わないですよね。残念感が残ります。

最後は、「 saya suka lagu ini ( サヤ スカ ラグ イニ ) 」。「私はこの歌が好きです。」という意味です。

グーグル翻訳では、「私はこの曲が大好きです。」と出てきました。OK範囲ですね。大好きとは言ってないですが、まあ、ほぼ意味は伝わってます。

さいごに

と言う訳で、長々とグーグル翻訳でマレー語⇄日本語は正しく翻訳されるか、を検証してきました。いかがでしたか?私個人の感想では、使えないこともないけど、信頼して頼ることはできない、という感じでしょうか。

単語レベルで、マレー語の単語の意味が分からないときに、マレー語→日本語で検索する分には活用できると思いました。

ただし、日本語→マレー語翻訳に使おうとすると、精度はかなり低いかも?マレー語の文章が組み立てたい、というときにはあまり役立たないかもしれません。

今後の精度の向上に期待したいところです。