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マレーシアにくる前、「マレーシア人」という人たちに会ったことがありませんでした。
日本で出会ったことのある外国人といえば、ヨーロッパやアメリカ、インド、中国、ベトナム、フィリピンといった国の人たち。
マレーシアという国の名前はもちろん知っていましたし、国の位置も分かります。でも、マレーシアに住んでいる人たちのことはほとんど知識がありませんでした。
初めてマレーシアに訪れて、やっとマレーシアにどんな人たちが住んでいるのか知ることになったのです。
今回は、マレーシアに住んでいる人たちについて、特に人種や部族のお話をしたいと思います。
マレーシアにはナニ人が住んでるの?
マレーシアに住んでるのは、マレーシア人です。見た目や部族にかかわらず、マレーシア政府の発行するIDを持つ人はみんなマレーシア人。
ただし、マレーシアは典型的な多民族国家と言われています。大きく分けると、マレー系、中華系、インド系に加えて先住民族、そしてボルネオ島に住む小さな部族で構成されています。
人口比に関しては、マレーシアの外務省が発表している情報を抜粋します。
- マレー系=約 67%
- 中国系=約 25%
- インド系=約 7%
ちなみに、マレー系といえばイスラム教徒と思いがちですが、この「マレー系」の中には中国系とインド系を除く、他のすべての民族や部族が含まれています。
街を歩いていて、日々この人口比をはっきりと肌で感じながら生活しています。当然場所によって、お店によって、時間帯によってすれ違う人の人種や民族は違いますが、全体的な印象としてはマレー系の肌の人が多数という感じです。
もちろん、中国系、インド系の人たちとも毎日接します。
見た目以上に多民族のマレーシア。もっと詳しく知りたい!
上記の人口比を見るとき、また街で歩いている人をぱっと見たときに、大まかに3〜4人種に見分けることができると思います。
ですが、実はマレーシアは思っている以上に多民族で、詳しく調べると3〜4人種どころではないことが分かります
まずはインド系ですが、みなさんもご存知の通り民族がたくさんあります。マレーシアに来ているインド人はインド南部の「タミール」という民族の人たちが多い。
テレビや新聞、街の看板などでもタミール語をよく見かけます。マレーシアの公用語の一つに指定されているほど。
ですが、マレーシアのインド系はタミールだけではありません。タミールはインド系の8割を占めますが、他にもテルグー、マリアラム、スリランカ出身のタミル、北インド出身者(肌が白い)、などもマレーシアに住んでいます。
なぜインド系の人たちがマレーシアに住んでいるのかというと、1920年代にゴム栽培のため大量のタミール人を移民として連れてきたことが始まりだったようです。
次に中華系です。中華系の人たちも、様々な民族から成り立っています。ぱっと見た目はみんな同じ民族に見えますが…。
中華系の人たちは中国南方からの移民が多いと言われています。広東人、福建人、客家人、潮州人などなど。
もちろんそれぞれ言葉が違いますので、マレーシアの中華系学校では共通語として一般的に北京語(マンダリン)を習います。
とはいえ、英語教育を受けた方の中には、自分の民族の言葉が話せない方、または話せたとしても中国語の読み書きができない方も多いです。
その他にも、中華系の中には「プラナカン」と呼ばれる華僑の末裔も存在します。
プラナカンの人たちが現地民や英国人などと結婚して生まれた子孫は「ババニョニャ」と呼ばれ、これまた独特の文化を誇りとしています。奥深いですね〜。
マレーシアの先住民族は「オラン・アスリ」と呼ばれています。
このオランアスリ、実は一つの民族の呼び名ではなく、18 もの民族からなる人々の総称。元々はアフリカから渡ってきたと言われています。
私自身、ジョホールバルにある、海沿いのレストランで食事をしたときにオランアスリの方達と出会いました。
地元の友人から、「この人たちはマレーシアの先住民として知られているんだよ。この辺りでは漁業をしている人が多い」と教えてもらい、初めてオランアスリの存在を知ったのです。
私が出会ったオランアスリの方達はがっしりとした体型で、男性でもアフロ系に髪の毛を伸ばして結んでいたり、結構ワイルドなイメージでした。
また、ボルネオ島の方に目を向けると、幾十もの少数民族が生活しています。ボルネオ島で一番多い民族と言われているのがイバン族。元々は首狩り族として知られています。
同じボルネオ島でも、それぞれの民族によって伝統衣装も違います。
イバン族、カヤン族、ビダユ族、ルンバワン族、ペナン族、カダザン族、メラナウ族などなど、サラワクとサバ両州合わせると30以上の民族が暮らしていると言われています。
マレーシアは本当に多民族で成り立っている国家だと、改めて感じますね。
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