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マレーシアにたまに旅行で来るぐらいでは分からないかもしれませんが、実はマレーシアではしょっちゅう断水を経験します。
数ヶ月〜年に一回、あるいは忘れた頃に突然やってくる断水。経験がないと本当に戸惑います。
日本では、水道の蛇口をひねって水が出てこない、なんてことはまずないですよね。あったとしても災害時か、あるいは工事で計画断水が数時間程度でしょうか。
それがマレーシアでは、何の前触れもなく突然断水したり、計画断水であっても工事が数日に渡る(あるいは延長)なんてこともざらにあります。
10年前に比べると随分マシにはなってきましたが、それでもまだまだ日本より断水に合う可能性は高い。
というわけで、マレーシアで突然断水になったときに焦らないように、今回は事前にできる対策と、そしていざ急に断水になってしまったときにできる対処法について説明したいと思います。
断水時の状況
断水時の状況は、計画断水かそうでないか、住んでいる地域、また住んでいる家の種類によっても異なります。
マレーシアでは計画断水の場合は前もってお知らせの投函、新聞、フェイスブック、テレビニュース、ラジオニュース等で事前に知らせてくれます。
そのため、隣近所や友人たちの間、また会社の同僚などから情報が入って来る可能性が高いです。
こういう計画断水の場合は、みんな前もって家で水を貯めたり、飲料水を買いだめしたり、と何らかの対策を事前にできるので、本番が来ても街はパニックにはなりません。
ですが、時々水道管が破裂したとか浄水場で問題が起きたとか、汚染水が入ったなどいきなり断水になったときは大変です。
予告なしの断水に見舞われたら、街のお店からペットボトルのお水が一気になくなることもあります。
特に小さな街や人口の少ない地域ではお店への入荷が限られているので、こういう時は大変かと思います。
マレーシアは年中蒸し暑い気候ですので、水が出ないとシャワーを浴びることができず、急な断水はみんな本当に困ってしまいます。
マレーシアでは朝イチに必ずシャワーを浴びる人が多いので、断水しているとシャワーが浴びれない=身支度ができない=学校も休む、という家族も。
ひどい場合は学校も休校になる場合があります。
ただし、住んでいる家の種類によっては、断水があっても被害をそこまで被らないこともあるんです。
まずは、コンドミニアム・アパートメントなどの高級集合住宅。こうした集合住宅には貯水槽が備え付けられていることが多く、平時から水が貯蓄されています。
とはいえ、あくまで貯水されているだけで、溜まっている水がなくなったら終わりですよね。断水が数日以上長引いて行くと、水が底をつく恐れも。。。
また、一般の住宅でも貯水槽がもともと設置されている住宅が多いです。住宅も断水ありきで設計されてる?!
結構大きめの貯水槽なので、数日間は持つと思いますが、こうした一般住宅の貯水槽は飲用や料理には使えません。あくまで溜まっている水ですので、トイレを流す、洗濯をする程度の利用しかできないと思ったほうがいいですね。
いつかは首都圏で6日も断水したことがあるマレーシア。一週間近くも断水なんて恐ろしいですね。
マレーシア断水に関するツイッター上の情報
クアラルンプールは明日より最大四日間の計画断水。
— Lyijykyyneleet🇲🇾 (@Lyijykyyneleet) 2019年4月23日
まさかリアルケムリクサをマレーシアで体験することになろうとは…
写真は近所のDIYショップのバケツ売り場。バケツが品切れ状態である。 pic.twitter.com/IQhKXIPUOQ
今回の断水は、事前に予告して予定通りに工事を終え、予告より早く復旧した。素晴らしい。私がマレーシアに来た23年前は、予告無しの断水、停電が日常茶飯事だったのを考えると、目頭が熱くなるわ😂 #マレーシア
— チリピリ子 (@chilipilico) 2019年4月25日
【断水最新情報】
— マレーシア情報 (@eeevo_malaysia) 2019年4月25日
クアラルンプールとセランゴール州で、4月24日から最長で4日間断水の可能性があった浄水場(Sungai Selangor Phase 2 Water Treatment Plant)の設備交換ですが、浄水場内の作業は昨夜24日の夜に終了。
プラントの再稼働→処理水の配水に24時間かかる見通しだそうです。 pic.twitter.com/vzzEMuprdA
今日から3日間 #断水 昨日からオフィスも大騒ぎ。いつも通りタンクの水で足りるだろうと気楽に構えていたら、9時過ぎて本当に出なくなった、、断水期間ホテル暮らしとか、水40㍑キープしておいたという同僚もいる中で、何もしてないw日常的にこんなことが起きちゃう #マレーシア、それでも大好き😆笑
— chintomo@Malaysia (@chintomomomomo2) 2019年4月24日
今日はとにかくヘイズ(煙害)が酷い。雨が降らないから、水不足で断水、そしてヘイズもひどくなるという二重苦。マレーシア移住をされる親子はこれらのリスクもきちんと考慮にいれる必要があります。日本人学校も給水制限で断水になった様子。西海岸が酷いようなのでやはりインドネシア側からの影響か
— GoGoマレーシア (@gogomalay) 2014年3月13日
コンビニに店員さん(顔なじみ)は「断水のニュース見たけどどうなの?」って話ふってみたら「ユーはマレーシア何年目だっけ?そのうちこういうのにも慣れるよ、ハハハ、ウェルカムトゥーマレーシア!」みたいなノリ。
— Suni@東南アジアベンチャー🇲🇾マレーシア在住 (@suni) 2019年4月24日
計画断水の場合の対策
それではいよいよ、計画断水の場合の事前の対策と、準備して置くべき物について書いていきたいと思います。
とにもかくにも、飲料水の確保が先決です。断水のお知らせがあったらすぐに、飲料水を多めに購入しておくようにしてください。
箱に入った飲料水なら、1.5ℓ×12本入りで10リンギット(約 348 円)ほどで売っています。
料理や洗顔、歯磨き等に使うことも考えて、多めにストックしておくと安心ですよ。
次に大切なのが、シャワー・トイレに使う水。水が出るときには意識していないものですが、シャワーやトイレって意外に大量の水を使うんですよね。
それに、シャワーの水は特に水が出るうちにきれいな水を貯めておきたい。というわけで、マレーシアの家庭では大体みなさん大きなポリバケツをバスルームに置いています。
日本で言うところの、ゴミバケツ?蓋つきの大きめのバケツです。業務用の90ℓとか120ℓとかそういう巨大なサイズのバケツが最高です。
マレーシアの家はありがたいことに結構広い家が多いので、こういう大きなバケツがあっても置く場所が確保しやすいんですよね。
家にバスタブのある方はバスタブに貯めるのも手だと思いますが、緊急時には使えないので、やはり大きなバケツを1つ購入されることをお勧めします。
ウェットティッシュ、断水時には本当に役立ちます。腐るものでもないですし、多めに買ってストックしておくことをおすすめします。
シャワーの代わりに体を拭いたり、手を洗えない代わりにウェットティッシュで手を拭ったり、洗顔の代わりに顔を拭いたり、包丁を拭いたりと、めちゃくちゃ便利に使えるんです。
あと、暑いマレーシアで一番辛いのが髪を洗えないこと。ウェットティッシュで頭皮をこする?のもありですが、おすすめはドライシャンプーシート。
以前、『水のいらないシャンプー』とやらをいくつか試しましたが、頭皮にスプレーしてタオルで拭き取って、と手間がかかる割に、どの商品もすべてイマイチでした。
その点、このドライシャンプーシートは文字通りシートタイプなので、ガシガシこすって拭き取るだけで完了。
頭皮の汚れが取れると、かなり気分もすっきりします。病気や疲れでシャンプーができないときにも役立ちますので、用意しておいて損はないかも。
マレーシアではレトルトパック食品がそこまで浸透していない代わりに、缶詰に入った食品が揃っています。
しかも、温めたい食品は缶詰に入ったままガスコンロで火にかけて温めることもできるので、器も使う必要がなく便利ですよ。ただし、缶切りも忘れずに用意してくださいね。
缶詰に入ったフルーツ、サンドイッチ用に味付けされたツナ缶、味付け豆、チリ漬イワシ缶、などバラエティも多いですので、事前に栄養バランスなど考えながら買っておかれることをおすすめします。
マレーシアでは断水時にもレストラン等が通常通りオープンしていることがありますが、お店では貯めた水を使って調理や洗い物をしているため、衛生面で疑問が残ります。
断水時にはできるだけ家で食べる方が安全だと思いますので、どこかで外食したらいいか〜と安易に考えず、いろいろな食品をストックしておくようにしてくださいね。
ご飯を前もって多めに炊いて、冷凍保存しておくことをおすすめします。水は止まっていても電気は使えるはずですので、電子レンジでチンして食べることができます。
おかずなどを作り置きする方法もありますが、冷凍庫に入る量にも限界があると思いますので、できればご飯のストックを優先されるほうがいいと思います。
おかずは缶詰、レトルトなどを中心にご飯といただくというのが最も簡単な乗り切り方かと思います。
マレーシアはクラッカー系が充実していて、中には朝ごはんはクラッカーと紅茶で済ませると言う家族もいるほど。
種類もたくさんありますので、朝ごはんなどに使えそうなプレーンのクラッカーをストックして置くと便利だと思います。
日本人はどちらかというとパンに目がいきがちだと思いますが、パンだと賞味期限も短いですし、マレーシアでは冷蔵庫や冷凍庫で保存しないとあっという間に悪くなってしまいます。
そのため、非常食としてより便利なのはやはりクラッカー系かと思います。クラッカーといっても日本の非常食に使われる乾パンのようなものではなく、普通に美味しいクラッカーがたくさんありますので、安心してくださいね。
断水時には野菜系などを使って料理するのが難しくなります。でもビタミンなどしっかり摂りたいですよね。
そんなときに役立つのがフルーツ。マレーシアはフルーツが安く手に入りますので、ぜひフルーツを多めに買って、フルーツで栄養を補給するようにしてください。
ポイントとしては熟していないフルーツを見分けて買うことでしょうか。。。一般的に長持ちしやすいフルーツとしては、りんご、オレンジ系、ナシ、などがあるようです。
ちなみに、フルーツをカットするときにはナイフを使う必要が出てきますが、先ほどのウェットティッシュがあれば、貴重な水を使わずに処理できて便利ですよ。
サランラップは食事をするときお皿等に巻いて使うことで、洗い物を減らすことができます。日本でも災害時によく使われる方法ですが、もちろんマレーシアの断水時にも役立ちます。
ぜひいつもより多めにストックして置いてくださいね。
空のペットボトルを貯めて置いて、その中に水を貯めて保管して置くのも大切です。
このペットボトルの水は、飲み水ではありません。もちろんきれいな水なら飲み水や料理にも使えますが、実はペットボトルに貯めておくのには理由が。
それは、いざ手を洗いたいとき、また歯を磨くときなんかにペットボトルからだと水道水と似た感じで使うことが可能なんです。
もし断水時には使う必要がなくても、そのまま洗濯機やトイレでドボドボと注いで使うことができますので、貯めて置いて損はないかと思います。
もし断水が長く続くことがわかっていれば、使い捨て食器があると便利です。
お皿はサランラップでなんとか凌げるかもしれませんが、特にお箸、フォーク、スプーン、コップに関してはできれば使い捨て食器を用意しておきたいところですね。爪楊枝も役立つかも。
突然断水になったときは?
それでは、次に突然断水になったときの対処法についてお伝えしたいと思います。マレーシアでは水道管の破裂が結構頻繁で、破裂した箇所によっては自分の住んでいる地域が被害を被ることも。
そんな急な断水に見舞われたときにするべきことをあげていきますね。
断水なのにどういうこと?と思われたかもしれませんが、実はマレーシアの断水、ちょろちょろ〜と少しだけ水が出ることがあるんです。
もちろん完全に出ないこともありますが、もしちょろちょろ〜とちょっとでも出ていたら、すかさずその水を止まるまで貯め続けてください。
汚染されている可能性もあるので飲料水としては使えませんが、トイレや水浴びには使える可能性があります。
もしかするとずーっとちょろちょろ出続けるかもしれませんし、すぐに完全に止まってしまうかもしれません。
でも、今ちょっとでも出ているのならすかさずお料理用のボールでもバケツでもペットボトルでもなんでもいいので、とにかく貯めるようにしましょう。
どう言うことかと言いますと、とにかく水道局(州によって異なる)に今の状況を確かめるということです。
確かめる方法としては、公式ホームページをチェックする、直接電話して聞く、フェイスブック・ツイッター等SNSで情報をチェックするなどの方法があります。
もしかすると何が起きているのかすでに告知されているかもしれませんし、大体何時頃まで続くのか予定を知ることができるかもしれません。
家に飲み水のストックがない場合は、とにかくすぐに買い出しに走ってください。早いほどお店にストックがある可能性が高くなります。
あと、暑いマレーシアで汗をかいた体のままシャワーを浴びれないのは辛いです。家に水を貯めていない場合はウェットティッシュを確保するようにしてください。
突然の断水の場合、一部の地域だけが被害を被っている可能性も。
その場合だと知り合いや同僚の家は普通に水が出ているかもしれないので、お願いしてとりあえずシャワーを浴びさせてもらう方法もあります。
シャワーを浴びてさっぱりすると、不思議と頭もシャキッとするので、今後の対策を考える余裕が出てくるかもしれませんよ。
さいごに
マレーシアでの断水事情と、もし断水になったときの対処法についてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?役立つ情報はありましたでしょうか。
日本でも災害時や工事など断水は起きうることですが、外国で断水のようなライフラインの問題に直面するとどうすればいいのか分からずパニックになることも。
急な断水で焦らないためには、マレーシアの断水事情をよく把握することと、対処法を知って心の準備しておくことが大切です。
断水にならないのが一番ですが、マレーシアに住む以上は避けては通れない現実。当記事の情報が少しでもみなさんのお役に立つことを願っています。