なぜマレーシアは日本人の住みたい国 No. 1に選ばれるのか?

一般財団法人ロングステイ財団は、2017年度に行ったアンケート「ロングステイに関する意識調査」をもとに、ロングステイ希望国のランキングを発表しました。

本題に入る前にとりあえずは、2017年度にどんな国がロングステイ希望国として選ばれているのかご紹介したいと思います。

2017年度住みたい国ランキング

2017年4月7日にリリースされた「 ロングステイ希望国、2017年トップ10 」は以下の表の通りです。

一位は、12年連続でマレーシア!

2006年から2017年まで毎年一位を獲得しています。

続いて、二位はタイ、三位はハワイとなっています。ちなみに、2011年以降は一位から三位までが全く同じ三国で構成されているのが興味深いですね。

また、個人的にはここ数年で台湾の人気が上がってきているのも気になります。日本人が移住しやすい環境が整ってきているのでしょうか。

なぜマレーシアが日本人にとって住みやすいのか?

では、いよいよ本題です。マレーシアが最も住みたい国として移住先に選ばれる理由を、マレーシア在住10年以上の経験から分析していきたいと思います。

1. 物価の安さ

マレーシアの物価については、安いという人もいれば、そこまで安くないという人もいて、結局どうなの?と疑問に思われるかもしれません。

私が10年以上マレーシアで生活してきて感じることは、経済的にはマレーシアで生活する方が断然楽だということです。

普段のスーパーでの買い物、街角のレストランでの食事、車の修理、ガソリン代、交通費、ヘアサロンでのカットやパーマ、アパートメントや借家の家賃、光熱費など、全体的にマレーシアの方が安いです。

例えば、先日地域で一番良さそうなヘアサロンでカットしたときも、シャンプー台を含めて 50 リンギット弱 ( 約 1,353 円 ) でした。

ガソリン代も 1 リットルで 2.2 リンギット ( 約 60 円 )。

普通に生活するだけなら、夫婦で5万円ほどで生活するツワモノもいるほどです。それも、節約に節約を重ねた生活ではなく、ある程度外食を楽しみながらの生活です。

もちろん、日本への帰国や旅行、日本での税金や保険代の支払いなどを含めて費用を見積もる必要はありますが、月々の純粋の生活費が安く押さえられるというのはストレスの軽減になります。

経済面での魅力は、やはりマレーシアの人気の一番の理由かと思います。

2. 政治と治安の安定

マレーシアは政治と治安の面においても、他のアジア諸国 ( シンガポール、台湾、香港を除く ) と比べて安定性がみられます。

近年は首相であるナジブ氏の汚職疑惑が注目されていて、2018 年 5 月には野党のマハティール政権へと政権交代しました。

与党から野党への初の政権交代ということで、暴動や反対運動などマレーシアの内部が大荒れになるかと一時は心配しましたが、政権交代から 2 ヶ月近くが経過した現在も大きな騒動や混乱等は見られていません。

イギリスの経済紙が発表している「世界治安ランキング」の世界平和度を見ても、マレーシアはアジア諸国の中では日本、シンガポール、台湾、に次ぐ順位でした。

個人的にシンガポールもよく旅行に出かけますが、シンガポールの街中は夜間でも一人で歩けるくらい安全に感じます。

そのシンガポールと比べるとマレーシアは若干危険度が高いと思いますが、それにしても他のアジア諸国と比べると比較的政治的にも治安面でも安定している方だと思います。

3. 自然災害が少ない

マレーシアには活断層がない。火山もない。

これはもう、日本から移住している私たちにとっては朗報でしかありません。そう、マレーシアは「世界一天災の少ない国」とも言われるほど、安全性が高い国なのです。

近年になってこれまでになく頻繁に地震や土砂災害、洪水や噴火のニュースが流れる日本。災害の少ないマレーシアでの生活は本当に魅力です。

とはいえ、全く災害がないわけではありません。これまで、10年マレーシアに住んでいる間に遭遇した ( あるいは見聞きした ) 災害もいくつかあります。

例えば、洪水、地すべりはマレーシアでは比較的よくある災害です。また、ボルネオ島側のマレーシア、サバ州では、ここ数年の間に2回ほど地震が起きています。

とはいえ、他の国と比べると圧倒的に災害が少なく、安心して生活できるポイントの一つだと思います。

4. 長期滞在用ビザがある

マレーシアで長期滞在しやすい理由の一つは、長期滞在を目的とするビザが用意されていることです。その名も「 MM2H ( マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラム ) 」。リタイアメントビザの一種です。

90日以内の滞在なら、日本人はビザがなくても「 ビジットパス 」の判子をおしてもらうだけでマレーシアに滞在できます。写真の四角い方の判子内に、「 ninety (90) days 」と書かれているのが見えますでしょうか。

Photo by Mranostay

ですが、もし移住を考えている場合には、当然 90日の滞在許可では無理があります。

そこで長期滞在、移住を考えている人のために用意されているのが「 MM2H 」ビザ。このビザを取得すると、最長10年マレーシアに滞在することが可能になります。

「 MM2H 」の申請条件、方法、申請に必要な書類等に関する情報は、こちらのマレーシア政府観光局の情報をご確認ください。

5. 日本食を見つけやすい

マレーシアの主な都市には、日本食を扱うお店やレストランが数多く存在します。クアラルンプール周辺はもちろん何百という数のチョイスがありますし、第二の都市ジョホール・バルも年々日本食を提供するレストランが増えています。

最近では、ボルネオ島のサラワク州やサバ州といった地域でも日本食が浸透しつつあり、ますます日本人にとっては住みやすくなっています。

私が過去に利用したことのある日本食レストランを挙げてみます。

吉野家はなまるうどん、味千ラーメン、すし亭、ミスド、一風堂、すき家、山頭火、ばんからラーメン、柚子などなど。

私が利用するお店は有名なチェーン店が多いのですが、その他にも個人経営の小さな居酒屋風レストラン、日本人の料理人さんが腕をふるう高級レストランなど、数え切れないほどたくさんのチョイスがあります。

よほどの小さな町に移住しない限りは、都市部ではどこでも日本食を簡単に探せますし、もし仮に田舎の地方を移住先に選んだとしても、月に一、二度買い物に都会に出かける際に日本食を楽しむという方法もあるかと思います。

6. 現地の人に溶け込みやすい

現地の人に溶け込みやすい、ということはかなりのアドバンテージだと思います。

マレーシアは他民族国家であり、また他国から仕事で来ている人や、いろいろな人種が混ざったいわゆるハーフの人も多く存在します。そのため、マレーシア人はこういう顔、という概念が掴みにくく、地元の人同士でもたまに相手の顔を見て人種を見分けられない、ということが起きます。

そうでなくとも、私たち日本人はどちらかというと中国系の人と見た目が似ています。そのため、普通に生活している限りでは中華系住民と勘違いしてもらえることが多いのです。

友人にアメリカやヨーロッパ出身の方がおられますが、何をしていなくても、ただその場に存在しているだけでみんなの注目の的になります。どれだけ長くマレーシアに住んでいようと、またどれだけ現地の言語が堪能だとしても、見かけが白人というだけで浮いてしまうのです。

その点、私たち日本人は奇異なことさえしなければ、誰にジロジロ見られることもありません。現地の人と同じように接してもらえます。本当に楽です。

ただし、会話を始めた途端に日本人訛りの発音ゆえに、「あなたどこから来たの?」と聞かれることはありますが。

7. ある程度英語が通じる

マレーシアを選ぶ人が多い理由の一つが、英語が通じやすいというものです。わたしも、初めてマレーシアに移住した際は英語頼みでした。

確かに、外国人がよく訪れるようなレストラン、ホテル、空港、オフィス、などでは英語が通じる率が高いです。日本と比べると、断然マレーシアの方が全体的に英語に慣れ親しんでいる印象があります。

それに、最近マレーシアを訪れる日本人が多いことから、日本人の話す英語に慣れている人も増えています。日本人だと分かると英語が苦手な人でも頑張って話しかけてくれることが多く、最悪通じない場合は英語ができる他の人を呼んでくれたりもします。

日本よりも温かくフレンドリーな人柄なので、たとえこちらの英語力がさほど高くなくても対応は可能か?と思います。この辺りが英語ネイティブの国と違って、ある意味日本人にとっては楽なところですね。

8. 共通語であるマレー語は習得しやすい

マレー語は「世界で最も簡単な言語」と言われることがあるほど、習得しやすい言語の一つです。アルファベットを使っていることから初めての人でも簡単に読めますので、新しい言語を学ぶ際のハードルが低いといえます。

マレーシアで長く生活していると、英語が通じないような場面に出くわすことがあります。実のところマレーシアは英語が話せない人も多く、買い物やコーヒーショップで何かと不便に感じることも。

わたしも初めはそうでした。車の修理をするにも相手の修理工の方が英語がわからず、屋台で料理を頼みたいのにマレー語での注文の仕方がわからず、手振り身振りでなんとかコミュニケーションを図っていました。

ところが、マレー語を学ぶにつれ段々とコミュニケーションの幅も広がり、気がつくと接するほとんどの人とコミュニケーションができるまでになりました。

やはり、移住するならその国の公用語は勉強しておくべきですね。観光と移住は違います。できるだけ快適に生活しようと思うと、絶対にマレー語を学ばれることをおすすめします。

9. 一年中気温の変化が少ない

日本で冬の時期に体調が悪くなる方、季節の変わり目に体調を崩しやすいという人がマレーシアに来て体が楽になったと言われることがあります。

それもそのはず、マレーシアは熱帯雨林気候に属していて、一年を通じて常夏の気候になります。日中の平均気温は一年を通してさほど変化がなく、だいたい27〜33℃くらいを行き来しているでしょうか。

そのため、一年中夏服一本でいけるのが魅力です。日本だと四季に沿って衣替えが必要ですし、特に冬服はかさばって収納も持ち運びも大変です。その点マレーシアは、移住にしても旅行にしても夏服だけを考えればいいので、本当に楽です。

雨季の時期には夜間は23℃くらいまで下がることもあり、半袖では肌寒く感じることはあります。またクーラー対策に長袖の羽織物を用意するといったことはありますが、それにしても夏は夏。カーディガンやパーカー程度で十分です。

10. 人の目を気にしなくていい

日本にいるときは気づかないかもしれませんが、マレーシアにくるといかに日本で人の目を気にして生活していたかを感じます。

食事のとき、服装に関して、乗り物に乗っているときのマナー、お店で買い物をしているとき、学校で、職場で、常に誰かの目を気にして生活しています。

その点マレーシアは、気をつかう場面が日本に比べて圧倒的に少ないことに気づきます。日本で様々なマナーを意識しながら生活して鍛えられているので、マレーシアでは普通に過ごしているだけで十分最低限のマナーを守れているんです。

逆に、周りの人たちが気を使わずに大きな声で話していたり、服装なんて民族によってもバラバラだったり、お化粧だって人それぞれ。周りに合わせるというより、自分らしく生活している人が多いんです。

それが分かってからは、わたしも随分楽になりました。最低限の人と接するときのマナー、などはもちろん意識しますが、服装やお化粧や食事の食べ方など、周りを気にして行動することが少なくなりました。

マレーシアに長期滞在したい日本人が多いのも、そういう文化の違いが影響しているのかもしれません。

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