マレーシアといえば「パーム油」

パーム油

学生時代に習ったマレーシアの主な輸出項目の一つ「パーム油」。実際にマレーシアにいると、パーム油がマレーシアの一大産業であることを肌で感じます。

パーム油とは?

パーム油はアブラヤシの果実から採れる植物油です。現在世界で一番消費されている植物油脂ともいわれています。広い用途に用いることができることから、近年パーム油の需要は拡大しているようです。

食用油として利用される他にも、石鹸の原料、またバイオディーゼル燃料として使われています。パーム油が使われている食品には、マーガリン、揚げ物用の油、インスタント食品、スナック菓子等があります。

下の写真は油ヤシの一房。この一房に約数百から二千個もの実をつけます。見た目からは伝わりにくいかもしれませんが、一房あたり重さは30〜40キロも😲

油ヤシの一房

プランテーションでは女性も多く働いておられますので、かなりの重労働できついと聞きます。

マレーシアのパーム油

マレーシアのパーム油の歴史は、元々アフリカのギニア油ヤシが1900年代始めにマレーシアに持ち込まれたことから始まります。

マレー半島でもボルネオ島でも、とにかく油ヤシのプランテーションの多さに圧倒されます。教科書で習った内容は本当だったんだ、と実感できます😂

マレーシアは年間約2100万トンものパーム油を生産しています。マレーシアでは、過去にはゴム産業が盛んでしたが、近年ではパーム油産業がゴム産業に代わってマレーシアを支える一次産業となっています。

マレーシアのパーム油

実は、マレーシアとインドネシアが世界のパーム油生産の85%を占めていることをご存知でしょうか。年間生産量は一位がインドネシア、二位がマレーシア、そして三位がタイとなっています。

2005年以前はマレーシアがトップだったのですが、2006年にインドネシアに追い越されて現在は二位に。

アブラヤシプランテーションの問題点

自然破壊

パーム油の生産、輸出が好調なマレーシアですが、いいことばかりではありません。実は、パーム油の需要が増加するにつれ、熱帯雨林が減少しているというのです。

プランテーションが集中しているマレーシアのボルネオ島。熱帯ジャングルには多種多様な動植物が存在しています。世界中から、ボルネオ島ならではの珍しい動植物を研究するために、学者さんや学生たちが集まってくるほど。

ボルネオ島の動物

その貴重な熱帯ジャングルが急速に減少している、と問題になっています。プランテーションを作るための土地開発が熱帯の資源を犠牲にし、洪水の被害や空気汚染の問題も引き起こしています。

プランテーションをなくすことは可能?

とはいえ、現地の原住民、また川沿いの小さな町や田舎部に住む住人の方の多くは、アブラヤシの農園経営や販売で生計を立てておられます。

都市部のように仕事を見つけにくいため、プランテーションでの仕事は数少ないチョイスの一つ。毎日の生計を立てることに必死な住人の方にとっては、プランテーションがなくなることは死活問題なんです。

現地の方と接していると、いかにパーム油産業が田舎部の生活に密着しているかを感じます。日常のあいさつの代わりに、「アブラヤシの値段が上がった、下がった」という話題が出るほどです。まるで日本でガソリンの値段が上がった下がった、と話題にするように。

こうした現地の状況を考えると、パーム油産業がなくなることはないのだろうなと思います。ですが、貴重な森林や野生生物、植物が失われていく様子を目の当たりにして、とても辛く感じます。